笠ヶ滝寺は77番奥の院で
島遍路の中でも屈指の難所とされている。
ここは以前訪れたことがある(前回のレポートは
こちら)のでさらっと紹介します。
下から見上げただけで難所なのがよーく判ります。
寺の入り口。
歩きの人はこの階段を上っていくのだが、駐車場はこの階段を上りきった辺りにあるのでチョッとだけ楽させてもらいますよ。
車を停め、参道に向かうといきなりこんな。
ゴツゴツの岩肌を鎖だけを頼りに上っていくのだ。
これが中々ハードなコース。果たしてお年寄りなどは上れるのだろうか?
いわゆる山岳信仰の行場的な場所だ。
あまりにも危険過ぎて入れない場所もチラホラ。
さらにガレ場のような岩肌が続く。
言っておきますけど、ココお寺の参道ですからね。
中央の手摺の先に本堂が見えてくる。おおお、もう少しだ。
関係ないけど昔こんなんで無限に合体できるオモチャってありませんでしたか?
憶えている人だけ懐かしがってくれればいいです…。
所々に注意書きが書いてあって真剣に臨むように促される。
あちこちに階段や鎖が設置されているがそれでも危険な箇所はたくさんある。
こんなことをいちいち言わなければいけない事自体あほらしいのだが、参詣はあくまで自己責任でおねがいしますよ。
横を見るとこんな。
どうやってあんな絶壁に石像を設置したのだろう?
言っておくけど片手でヒョイッと運べるような重さじゃないからね。かなり命がけで設置したんだと思う。
風雨で浸食された岩肌からは大きな岩が露出していて今にも転がり落ちそう。
見ているだけで緊張してくる。
あちこちに洞窟や行場があるが、立ち入り禁止になっているみたい。
出来ることならばこれらの行場をぜーんぶ踏破したい!
もう少しで本堂だ。疲れたー。
やっと本堂の直下までやってきた。
見事な懸け造りだ。
本堂下の崖には鉄骨が打ち込まれた行場があり、さらに上まで登れるようになっていたようだ。
最もハードル高すぎて今は立ち入り禁止になっているが、本堂のはるか上にある石塔まで行けるのだろうか。
と、ココまで来て「洞窟寺院じゃないじゃん」との声も聞こえてきそうだが、さにあらず。
本堂の直下から本堂までは洞窟を通っていかなければならないのだ。
振り向けば海が見える。
大きな島なので内陸部にいるとここが島であることを忘れがちだが、こうして眺望のよいところに来ると大抵瀬戸内海が見える。
カラフルな幣束?上のほうは顔のようにも見える。
残念ながらこの先は撮影禁止になっていたので画像はないが(以前来たときはそんな事なかったと記憶しているが)、薄暗くうねうねした洞窟を抜けるとそこは本堂の中だった。
わざわざ洞窟を経由しないと本堂に行けないところがカッコイイ。
鎖場を登らされたり、洞窟を経由したり、
参拝者が苦労しなければ到達できない場所だけにその特異性はより強調される。
本堂にはコルセットや写真などが満載で
民間信仰独特の濃密な空間が体験できる。
未明にフェリーに乗り、数キロ歩き、朝食も摂らずいきなりの行場歩き。
果たして生きてこの島を出られるのだろうか…(かなり心配)。
次は早くも寄り道だあ~